旅粒 五号
B5版/40ページ/定価700円(税込)
“日々が旅。地図はあなたのなかに。”
北海道発のリトルプレスです。
タイトルからすぐ連想されるような、旅について書かれたリトルプレスかと思いきや、決して旅を綴っただけのものではありません。旅のこと、食のこと、からだのこと、ひいては私たちのライフスタイル全般を見直すヒントになるはずです。
まずタイトルにもなっている“旅”。そのチョイスからして、変わってます。北海道の最東端手前、その名も“落石岬”で、北海道の大きさ、豊かさに圧倒され、沖縄やんばるの森で、廃バスに寝泊まりする。ガイドブックをどれだけ見たって決してたどり着けない場所へ、自分の感覚だけをたよりに旅に出るのです。でも決して奇をてらっている訳ではなく、そういう大きなものに圧倒された後は、都会にある家へ帰ってほっとする自分を分かっている。そんな風に、旅を楽しみながらも、地に足のついた姿勢に好感を持ちました。
また、「人と食べものの関係」では、ご自身の病気の経験から、マクロビオティックをベースにした小さなカフェレストランを開かれたご主人に取材します。そこで発せられた“私は私の食べたもの”や“食は運命を変える”といった言葉に深く共感しました。
その他にも、北海道のおばあちゃんにドクダミ茶の作り方を教えてもらったり、北海道在住のコーヒー愛好家サイモン・ホリッジさんにお話を伺い、南(発展途上国)で作るコーヒー豆と、北(先進国)で消費されるコーヒーの関係に考えを巡らせたり。
そして、『旅粒』の発行者のお二人も、体調を壊された経験から、身体や食、環境に対する考え方に変化が起こったといいます。食が大切なことは頭では分かっているけれど、実際に自分の身に何か起こらないと、人って真剣に向き合わないものだと、自戒の念を込めて思いました。
そんな発行者のお二人が、3年をかけて作った変化と進化の記録。
兵庫県での『旅粒』取り扱い店は、びすこ文庫だけですので、お立ち寄りの際には是非お手に取ってみてくださいね。
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(以下、旅粒のサイトより)
なんのことはないのです
わたしたち 北に住まうふたりの女子
旅を愛するがゆえ
日々にも旅の気配を求めてみたら
存外いろいろあったのです
それは、自分を楽しみ 自分を旅する感覚で
旅先で はたまた旅立ち前の夜に感じる
あのわくわくに ちょっと似ていたのです
そうしたら ついついそれを伝えたくなった
旅粒というは そんなふうな冊子です
お手に取って下さったあなたにとっても
日々の小さな旅路になりますように
もくじ
- 落石への旅、記録
- 「青い空流れる雲」富永岳洋さんに聞く 人と食べものの関係
- 旅粒ふたり対談 からだが厳しく教えてくれた、ほんとうのところ
- 環境とからだに合った暮らし
- 北海道のおばあちゃんに聞いた、お話
- サイモン・ホリッジさんのコーヒー道 おいしいコーヒーを求めて
- やんばるの森 廃バスに眠りて思う
- 山登りの靴
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