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2013年9月5日木曜日

床板張り(内装シリーズ④)

びすこ文庫店舗の、床板張りが終わりました~。
(といっても、本日のパートは内装業者さんにお任せ^^;)


やっぱり床板が貼られると、全然雰囲気が変わります。またテンションあがりました。

天井の木の感じと色目が合うよう、この後、塗料を塗って、ちょっとダークな感じにしようかな(これは自分で塗ります)。
今日は、床に塗る塗料を決めて、本棚を作る材木の種類を決めて、終了。
本棚も一部自分で作るので、楽しみです^^


本棚はどの木で作ろうかな~



*びすこの読書ノート*
「私は生まれなおしている~日記とノート1947ー1963~」 スーザン・ソンタグ 木幡和枝・訳 
河出書房新社 2010

凄まじかったです。
著者の14歳から30歳までの日記を編纂したものですが、読んでいると、20世紀アメリカを代表する知識人と呼ばれるスーザン・ソンタグの、思索の渦に呑み込まれるような感覚に陥ります。

“人生を「条件付けられたもの」としては受け入れない”
“あらゆることは今から始まるー私はもう一度、自分で生まれなおす。”

この決意というか宣言を、16歳の時に言っちゃうって、やっぱりすごいと思いませんか。



2013年9月4日水曜日

古本市の季節が到来!

読書の秋の、9月・10月は、関西でも本当にたくさんの古本市があります。

まず先陣を切るのは、大阪・堂島の“本は人生のおやつです!” さんの一箱古本市。
①9月7日(土)~15日(日)
 「3周年だよ 本おや1箱古本市!!」
 http://honoyatsu.web.fc2.com/
 古本屋以外にも、出版社も参加するこの古本市。晴れたら10日のみ屋上カフェもあるそうですよ。

お次は、手前みそですが、神戸・岡本FARM HOUSE CAFEでのABC古本市。
②9月9日(月)~18日(水)
 「びすことあなたの A(art)B(book)C(cafe)~神戸古本市 & こしょこしょ展~ 」 
 http://www.biscobunco.com/
 上記、本おやさんの古本市期間とがっつりかぶってますが、大阪⇔神戸なんて、近い近い。是非是非、古本市のはしごをお楽しみください。

そして、この秋の一大イベント、大阪・梅田ロフトの“約100人のブックカバー展”。
③9月13日(金)~10月8日(火)
 「約100人のブックカバー展 in LOFT UMEDA」 
 http://bookcoverten.com/
 「こんな本屋さんがあったらいいなぁ」と考えた「架空の本屋さんの、架空のブックカバー」の展覧会です。気に入ったブックカバーはその場で購入が可能。その他、本にまつわる様々なイベントが盛りだくさんです。びすこ文庫は、会場の一角に設置された古本市に出品します。関西の今が旬の古本屋が集まった古本市ですよ!

最後に、秋は山が綺麗な季節でもあります。神戸・摩耶山で、一箱古本市が開催されます!
④10月6日(日)
 「やまのうえの一箱古本市」 
 http://d.hatena.ne.jp/worldends-garden/20130902/1378126620
 空気と景観ののいい摩耶山の上で、ピクニック気分で古本市をやりましょう!というイベントです。びすこ文庫も参加予定。お客さんとの交流も、今から楽しみです。

【9/10 追記】
関西で開催の古本市、増え続けています。なので、追記です。

⑤10月13日(日)
  「おでかけ大門玉手箱 番外編」 @滋賀県多賀町
 http://tamatehako.exblog.jp/18485960/ 
  我が故郷、滋賀県でも一箱古本市が開催されます!奈良で、大門玉手箱を月一で開催されている、一箱古本市の大ベテラン、ぼちぼち堂さん主催です。「博物館」と「図書館」と「玉手箱」が一緒になった、全国でも珍しいイベント。この機会に是非滋賀へ足を運んでください。

⑥10月20日(日)
 「enbokの一箱古本市@東谷ズム」
 http://enbok.exblog.jp/21029508/
 古本市以外にも、近隣のかわいいものやおいしいものが集まる「里山マルシェ」アートが集まる「NOMAMISE」の他、講談、浄瑠璃、ライブ等盛りだくさんのイベント。
 びすこ文庫も、出来うる限り参加する所存です。

その他にも、まだまだ沢山、本のイベントが開催されます。読書の秋に、芸術の秋。みなさん、この秋を思いっきり楽しみましょう!

*びすこの読書ノート*
「幅書店の88冊~あとは血となれ、肉となれ。~」 幅允孝 マガジンハウス 2011
“本の遅効性だ。僕たちが本を読むことによって備わる、自分の中のひきだしのようなもの。”

最近、幅さんづいてる私ですが、やっぱり幅さんいいですね。

“本の遅効性”。

いい言葉です。なにかと即効性、即時性が求められる時代に、すぐに効果が見えないからこそ、本は、各々の奥深くに働きかけるすばらしい媒体だと思います。

“読んだ本の数よりも、読書にあてた時間よりも、読んだものがどう自身の中へ血肉化するかの方が大切だと思える。”

それぞれの人のスピードで、タイミングで、読みたいように読めばいいんじゃないでしょうか。

ちなみにここで紹介された本の中で、私がまず読みたいと思ったのは、最後に紹介されていたエリック・ホッファーの「波止場日記」。

“体を動かし続けることで、はじめて辿り着ける思索がある。何気なく過ごす毎日の労働は芋づるのように何かを導く。”

肉体労働の大切さを、改めて感じます。頭でっかちではない、バランスの良い人になりたいです。



2013年8月26日月曜日

只今、工事中につき(内装シリーズ①)

いよいよ、びすこ文庫の内装が始まりました。

天井をぶち破ったら、屋根とか梁とか、予想以上にいい感じで、テンションあがりました^^




天井も塗装しようと思っていたけど、今の木の感じもいいなぁ。このままで残そうかなぁ。

今日は、内装業者さんにペンキ塗りのレクチャーを受け、明日から、塗装を始めます!
まだ何もないこの空間が、今後どういう風に変わっていくのか、楽しみです^^
がんばろ。



*びすこの読書ノート*
「海からの贈物」 リンドバーグ夫人 吉田健一訳 新潮文庫 1993年50刷改版

“この島に来たての頃のことを振り返ってみると、私がひどく欲張りな貝殻の集め方をしていた感じがする。・・・
所有欲は、美しいものを本当に理解することと両立しないのである。・・・
浜辺中の美しい貝を凡て集めることはできない。少ししか集められなくて、そして少しのほうがもっと美しく見える。”

物を持ち、富を得ることが是とされる風潮の真っただ中にあったアメリカで、この名著が書かれたことに深く感動を覚えます(1955年頃の著)。著者が、この悟りにも似た境地にいたるために、街から離れ、ある島に籠ったというのも興味深いです。

島での生活を送るうちに、都会では、
“質ではなく量が、静寂ではなく速度が、沈黙ではなくて騒音が、考えではなくて言葉が、そして美しさではなくて所有欲が、価値の基準に”
なっていることに気付きます。

そして、
“現代の伝達の方法がいろいろな問題を我々に課して、それは人間の体力が堪え得る量を越えている。”
という言葉からは、コンピューターやITと呼ばれるものがもたらしてくれた「便利」とは、いったい何なんだろうと、分からなくなってしまいました。決して「便利」=「幸せ」とならないことは、多くの人が指摘している事ですが、では、何のために、私たちはがむしゃらになって現在の社会を築きあげてきたのでしょう。

“未来は現在の代用になるだろうか。そして私たちが現在を無視して、それで未来がよくなると言えるだろうか。・・・
(アメリカは)未来に対して貪欲な余りに、その現在を楽しんでいる暇がない。”
アメリカに限ったことではなく、現代社会に生きる人すべてが直面し、考えなければならない問題が、この本には詰まっていました。



2013年8月20日火曜日

届け出ました

昨日、税務署に開業届を出してきました。いよいよです。

とは言っても、正真正銘、初開業。税のこととか、帳簿の付け方とか、本当に皆目分かりません。なので、税務署の方に、しつこく質問して、手取り足とり教えていただきました。
最近のお役所の方たちは、親切ですね~。一昔前の、高圧的態度なんて微塵も感じられず、ど素人の私に、優しく教えてくださいましたよ。

こんな記帳の練習帳などもいただいてきました


会計や確定申告について学べる講座(無料!)も申し込んだので、これから少しずつ勉強して行こうと思います。正直、数字は苦手なんですが、新しいことを学ぶのは好きなので、そこは目をつぶって、楽しみながら頑張ります^^ まずは、地道に、これまでにかかった経費の帳簿付けだな。

*びすこの読書ノート*
「本の声を聴け ブックディレクター幅允孝の仕事」 高瀬毅 文藝春秋 2013
“一冊一冊は、同じ商品なのに、それを一本の木にたとえれば、その木の種類、集め方植え方によって、まったく違う森が出来るということだ。その森の中にひとたび入れば、胸の奥に眠っていたもの、意識下にひそんでいた感覚が呼び覚まされるのだ。”

やっぱすごいな、幅さん。
書いてあること全部真似したいと思ったけど、きっと真似しようとして、できることじゃないんだろうな。 本との“幸福な事故”を演出するためには、おそらく想像以上に、地道な作業の積み重ねが必要だろうと思います。

“人が本屋に来ないのなら、人がいる場所に本が出ていくしかない」”

そうそう。「最近、本が売れなくなった」と嘆いているだけじゃ何も変わらないので、これからも、どんどんいろいろな場に出ていかないとダメですね。

そして、本好きじゃない人にも来てもらえる、限りなく敷居の低い店を作りたいです。2階ではありますが。

“「あらゆるもの」が等価に結びついている風景」 ・・・
 価値に上下を付けない。そういう考え方に魅力を感じない。それよりも、優先するのは、その人、つまりは一人ひとりにとって面白いこと、心が動かされることだ。”

本に優劣は無いし、価値の大小も無いと思います。あるのは、それぞれの方が、それぞれの時期に、必要とする本、心動かされる本が違う、ということだけ。たくさんの方が、本との“幸福な事故”にあえるよう、仕掛けていきたいと思います。



2013年8月11日日曜日

初陣@下鴨納涼古本まつり

行って参りました、下鴨納涼古本まつりの初日。どこが納涼だ、とつっこみたくなるほどの、過酷な暑さの中、10時の開始前から、たくさんのお客さんが集まり、今か今かと開始宣言を待っていました。

開始前から、この人手。

開始宣言と同時に、各店の本を覆っていたビニールシートが外され、戦闘開始です。なにしろ、この暑さですので、いかに短い時間で良い本を探し出して、体力を温存するかが勝負です。16日まで6日間の長期戦ですからね。それが表情にも表れていたようで、知り合いが私を見つけてくれたとき、「眼光が鋭くて、声をかけるかどうか迷った」と言われてしまいました。いや、必死だったんですよ、本当に(笑)。10時から12時までの2時間、短時間集中で、本日の仕入れを終わらせ(というより、もう2時間で限界でした)、ヤマトさんに発送をお願いし、私の初陣は終了しました。

でも、さすが日本最大級の古本市だけあって、そこにもここにも知った顔が。懐かしい人や、意外な人、たくさんの本好きさんたちと会えて、やっぱり楽しかったです。でも、やっぱり暑すぎました^^;


*びすこの読書ノート*
「イニシエーション・ラブ」 乾くるみ 文春文庫 2007

この本、「必ず二回読みたくなる小説」との謳い文句ですが、私もまんまとハマりました。今でも、まだ頭の中で、ストーリーを反芻してます。最後の最後の一言まで、普通の恋愛小説だと思って読んでいました。やられた!これは再読しないと、気持ちの整理がつきません。


レティシア、Not Pillar、そして下鴨。

いやはや、毎日暑いです。でも、暑いなんて言ってられません。
京都のレティシア書房さんで、夏の一箱古本市が開かれているというので、行ってきました。20店ほどのお店の本が、レティシアさんの店内に集合しているのです。そんな機会滅多にないですよね。あれだけのお店の本が一堂に会している風景はなかなか圧巻でした。でも、レティシアさんに行くと、私はいつも店主さんとのお話の方に夢中になってしまうのですが。。。店主さんには、お会いする度に、貴重なアドバイスをいただき、励ましていただき、本当に感謝しているのです。これだけの数のお店の方が、参加されているというのも、店主さんの人望のなせる技なのでしょう。



昨日の京都では、もう1店お目当てのお店がありました。それが、出町柳のNot Pillar Booksです。3坪の場所で、本屋さんをされているというので、これは絶対に伺いたい、と思っていました。アパートの1室にあるお店なのですが、場所など、しっかり調べて行って良かったぁ。知らなければ、まずアパートの玄関のドアを開けるのに、戸惑いますし、中に入っても、年季の入ったアパートそのもので、靴を脱いで入ることに面喰ってしまいました。


でも、そこはWebで調べていた通り、と勇気を出して、2階へ。2階の1室の前に、“NOT PILLAR BOOKS”の表示を見つけ、恐る恐る扉を開けたのでした。我々客も、店主さんも1瞬の驚きがあり、微妙な間の後、お店の本をゆっくり見させていただきました。リトルプレスなどを中心としたエッジの効いた個性的な本ばかりが並ぶ店内。8割は見たこともない本で、改めて本の世界の懐の深さを感じました。そこで購入したリトルプレス「仕事文脈」がかなり面白かったです。vol.2の特集が「地方と仕事」で、まさに今、私が読むべき本でしょう、と早速、帰りの電車の中で読みました。



表紙の「山さすり係」ちゃんの絵もたまらなく好きです。こういった面白いリトルプレスを出している、小出版社との出会いも、本屋さん巡りの醍醐味だなぁ、と思います。

みなさん、ご存じのように、レティシア書房さんのリトルプレスの充実ぶりも素晴らしいです。夏の一箱古本市は、8月18日(日)まで開かれているので、併せて、是非訪れて見てください。

そしてそして、今日からはいよいよ下鴨神社での古本市のスタートです。私も、糺の森の合戦へ出陣です。暑さはもう諦めました。しゃーないです。自分の体力の続く限り、楽しみながら本を選んで来たいと思います。
私の体力よ、どうか持ってくれますように。

*びすこの読書ノート*
「ボクは坊さん。」 白川密成 ミシマ社 2010
“「宗教」や「信仰」は、多くの人が共通してもっている普遍性を、壁に頭を打ち付けたり、戻ったりしながら、繰り返し考えてきた。・・・ 「自分」だけで考えることとは、あきらかにタイプの違う、多層的な思考や存在がそこにはある。だからこそ、には自分が考えるためのヒントがあると感じる。”

宗教に対するイメージって人それぞれだと思いますが、この筆者のような同世代のお坊さんが、自らの言葉で出来るだけ平易に、宗教や仏教について理解を得るべく努力されている姿に、好感を持ちました。全く、高い所から話している感じがしないのがいい、です。
平易な言葉だからこそ、自らハッとする “気づき” もあって、宗教の持つ意味について、何度も頷きながら、読み進めました。

“宗教には、さまざまな意味をひっくるめた「思想」や「アイデア」、「祈り」「世界観」など“長期保存”することができるという、保存装置のような性格がある”

これまで人間の歴史とともに、ずっとあった宗教。長い長い間、考え尽くされて、現在の形になっているとしたら、それを学んでみるのも、いいかもしれません。

“「若い頃から、何人ものお葬式を拝んでいる時に、生まれる前の感じと、死んだ後の感じって似ているんじゃないかな、と感じることがあるんです。そして、それが一番、普通の状態かなって思うんです。だから、“生きている”というこの時間は、僕たちが感じている以上に、とても短い、すごく特殊な時間のような気がしてしまいます」”

そう、今、現在に生きている私たちは、“お祭り”の最中なんだ。だったら、思いっきり楽しんで、走り抜けるしかないよね、と思いました。




2013年8月8日木曜日

ひつじ書房@岡本

昨日、遅ればせながら、神戸・岡本にある児童書専門書店「ひつじ書房」さんに、ご挨拶に伺うことができました。業態は違えど、岡本で本屋をやるからには、ひつじ書房さんにご挨拶しない道理はない、と分かってはいましたが、長年この地で素晴らしい児童書専門店を営まれて来た方に、私のような超新参者が古本屋をオープンすることをどう思われるのだろう、と怖気づいていたのかもしれません。

恐る恐る「あの、ご挨拶に伺ったのですが」と、お声をかけると、「あら、まぁまぁ、どんなご挨拶を?」と優しく言ってくださり、まずはホッとしました。それから、いろいろお話をさせていただきました。やはり話は海文堂さんのことになり、お互いしんみりとしてしまいましたが、それでも希望の持てるお話を教えてくださったり、図書館を辞めてどうして児童書専門書店を開かれるに至ったか、ひつじ書房さんの本に対する、そして本との出会いをお手伝いすることに対する思いを、いろいろとお聞きすることができ、私はそのことに勇気をもらった気がしたのでした。

岡本にこのような素晴らしい本屋さんが、これからもずっと在り続けることを切に願い、微力ながらも、自分にできることを考え、実行していきたいと思いました。

そして、ちゃっかりABC古本市+企画展のフライヤーと、ショップカードも置かせていただいてきました^^
ありがとうございました!!またすぐに伺います。




*びすこの読書ノート*
「小商いのすすめ」 平川克美 ミシマ社 2012
“国民経済にとって重要なことは、経済を拡大するか、縮小するかということではなく、均衡するということ。もし、経済が均衡的に拡大する条件を失っているならば、縮小して均衡させる方策を考えなくてはならない。”

目から鱗。これまで、どれだけ自分や周りが、経済理論の幻想に惑わされてきたか。問題は、大きい、小さいじゃなくて、要はバランスなんだ、ということがよく理解できました。拡大経済への夢想を、きっぱりと断つ時が来たようです。この本を出版しようと思ったミシマ社は、やはりすごい出版社です。

2013年8月3日土曜日

「はにかむ絵本の会」へ足を踏み入れちゃった

今朝は、毎月1回、元町のハニカムブックスさんで、開催されている「はにかむ絵本の会」へ行ってきました。絵本に興味はあるけれど、乙女なお店のハニカムさんで、乙女な方々の絵本の会へ、基本おっさんと言われる私が、足を踏み入れて良いものかどうか、と迷いましたが、思い切って参加しちゃいました。
しかも、今朝は徹夜明けのぼや~っとした頭で、なんだか自分でもよく分からないうちに、ハニカムさんまで、辿りついた状態。こんなんで、参加していいんかな~、とまたもや気持ちは揺らぐも、すでに店主さんに見つかってしまい、もう逃げられません。やはり、覚悟を決めました。今日は、乙女なのだ、私は乙女なのだ、と自分に呪文をかけながら、他の参加者の方々をお待ちしておりました。

なんて、それまでの杞憂は、全く不要なものでした。始まってみれば、それぞれの絵本の魅力や紹介してくださる方のお話に夢中で、変にハイになっていた私の頭をトーンダウンさせてくれ、しっとりまったりと幸せな気分に、いつの間にかなっていたのでした。「はにかむ絵本の会」の癒し効果、恐るべし。無理してでも行って、本当に良かったです。また日が合えば、次回も参加したい。

今回、紹介された本は、↓の絵本たち。

 
私が、紹介したのは、5月7日のブログでも紹介した「ルリユールおじさん」と、7月31日のブログでも紹介した「恐竜の飼いかた教えます」の2冊。ブログで過去に紹介していることからも分かるように、本当に大好きな絵本です。他の方が紹介された絵本は、「そんなときなんていう?」「あまがさ」「からすたろう」「サリーのこけももつみ」「パンのかけらとちいさなあくま」。1冊1冊素晴らしくて、それぞれの方の朗読の声の感じも相まって、絵本ってこういう楽しみ方もあるのだなぁ、と新たな発見でした。

さて「はにかむ絵本の会」、次回は、9月14日(土)開催だそうですよ。どうしようかなぁ~と迷っているあなた、たまには乙女な世界に足を踏み入れてみるのも良いものですよ。というか大半の女子は、もともと乙女なんでしょうけどね。もちろん、おっさんでも参加O.K.です。

カフェで古本市、ブックイベント2つ決定!!

9月9日~18日、神戸・岡本での「ABC古本市 & 企画展」、期間中のブックイベント2つが決定いたしました!!

<ブックイベント①>
enbok presents  「ブクブク交換会」
“BookとBookの交換、略してブクブク交換。テーマに沿って持ち寄った本を紹介、交換し合う会です。”
今回のテーマは、“残暑” と “人に薦めたいこの1冊” です!!
日時:9月13日(金)19:00~ 
参加費:1,000円(ドリンク付)、定員8名
予約受付先は、メール:en.bok.2012☆gmail.com、or Twitter: @en_bok まで。
満員御礼
              

<ブックイベント②>
ななつきぐも朗読会」
"ひとりで読んだり誰かと声を重ねたり、たまに音と遊んだり。3人で楽しく自分たちの言葉を朗読します。"
日時:9月16日(月・祝)18:00~ 
投げ銭制(+1オーダー)
予約不要

2つとも主催の方々は、はるばる京都から神戸までお越しくださいます。ありがたい。。。
皆さま、ぜひぜひ奮ってご参加ください!!

「ABC古本市+企画展」の詳細は こちら ↓ 

『びすことあなたの A(art)B(book)C(cafe)
~神戸古本市 & こしょこしょ展~ @FARM HOUSE CAFE』


神戸(ゆかり)の古本屋さんによる古本市 + 『本、絵本、童話』をテーマにしたイラスト企画展を、神戸・岡本のFARM HOUSE CAFEにて開催します!!
神戸らしく、ちょっとおしゃれに、ワイン箱での古本市です。
 

日程: 9月9日(月)~9月18日(水) *12日(木)、14日(土)はお休み

時間: 月~金 14:00~20:00 (9日、10日、11日、13日、17日、18日) 

      日・祝  13:00~20:00  (15日、16日)                       
場所: FARM HOUSE CAFE (阪急岡本駅 北改札すぐのお家カフェ) 
     http://farmhouse-cafe.com/
 
参加店は、選りすぐりの神戸の古本屋さん、下記 6店舗です !!
・エメラルド・ブックス(西元町)  http://emeraldbooks.blog.fc2.com/
・トンカ書店(元町) http://www.tonkabooks.com/
・ハニカムブックス(元町) http://honeybooks.exblog.jp/
・ワールド・エンズ・ガーデン(王子公園) http://www.worldendsgarden.com/
・blackbird books (神戸ご出身) http://blackbirdbooks.jp/
・びすこ文庫 (岡本) http://www.biscobunco.com/
<五十音順、敬称略>

主に、古本市メインの情報になっておりますが、企画展の方は、しおみちひろ画伯に全面的にお任せしておりますm_ _m
いずれにしても、盛りだくさんな楽しいイベントになること間違いなしです。
みなさん、読書の秋 9月は、神戸ですよ!!

古本市に関するお問い合わせは、mail : info@biscobunco.com びすこ文庫まで。


2013年8月1日木曜日

さんちか即売会と、内装は楽し!の件

今日が初日の、さんちか古書大即売会へ行ってきました。


平日ながら、初日の盛況の中、印象に残ったのは、おじさま達が一心不乱にお宝を探されている様子と、トンカさんがレジでめちゃくちゃ忙しそうだったこと。まさに“必死”という形容詞がぴったりで、出来ることなら、何かお手伝いしたかったけれど、手伝えるわけもなく、私に出来るのは本を買うことくらい。なぜか、先日、トンカ書店さんに観光客ツアーが押し寄せ、店内すし詰め状態で、パニクっていたトンカさんを思い出した。トンカさんは、いつでもどこでも、精神誠意、そんな方です。結局、私はトンカさんのところの本ばかり買って、会場をふらふら歩いていた口笛文庫さん(すいません!)とお話して、帰ってきました。

話は前後して、昨日は、びすこ文庫の内装について打ち合わせをしていたのですが、だんだん具体的になってきて、本当に楽しみです。今回内装をお願いする方も、どんどんアイデアを出してくださるし、私の、出来る限り自分で作りたいという要望も聞き入れてくださるし、絶対に良い店になるぞ、という予感と期待で、ワクワクする瞬間です。



今は、何もないこの空間が、どう変わっていくのか乞うご期待です。
9月の神戸ABC古本市(長いのでこう呼ぶことにしました)+企画展の開催中には、もしかしたら出来上がっていく過程のびすこ文庫をご覧いただけるかもしれません。

全然関係ないですが、今日のランチで入った水道筋のインドカレー屋さんSHIBA SHAKTIのキーマカレー、美味しかったなぁ。先日の奈良・大門玉手箱で、ミジンコブンコさんのキーマカレーを食べて以来、どうもキーマが気になって仕方がない。そして、インドカレー屋に行って、いつも思うのは、ナンが冗談みたいにデカイこと。




*びすこの読書ノート*
「最低で最高の本屋」 松浦弥太郎 集英社文庫 2009
“人にはその人にしかわからないそれぞれがあるから、歩む道もたくさんあって、その道それぞれに良さがあって、それは選ぶことができて、選ぶものがなければ新しくつくれば良くて、何回やり直しても自由に、止まったり引き返したって良いのです。”

この人の文章は本当におしゃれだなぁ、といつも感じます。上手い文章とは、また違う、とにかくおしゃれ。でも、いいとこの坊ちゃんで、ぬくぬくと育ってきたわけじゃない、かなり泥臭いことも沢山沢山経験されてきたことが、この本を読むとよく分かります。そして、辿りついたのが、「本屋」だったというのが、めちゃくちゃ嬉しい。

“自分のためになるってことは、そんなに大したことじゃないと思う。自分じゃない誰かに喜んでもらいたいと思ったときに、人はがんばれる。”

そう、その通りだと思う。自分のために頑張るのには限界がある。そんなの、たかが知れてる。誰か喜んでくれる人の顔を思い浮かべないと、底力は出ない。自分の100%を超えられない。

“既存の選択肢のなかで何かを選んでということではなくて、それ以外の新しい選択肢を自分でつくるということ。”

これは、とてつもなく難しく、勇気の要ることだと思うけれど、それに挑戦し続けられる自分でいたい、と思いました。


2013年7月31日水曜日

8月の"びすこ文庫棚" @ワールドエンズガーデン

明日から8月ということで、ワールドエンズガーデンさんに設置させていただいている “びすこ文庫棚” の中身をガラッと一新してきました~



8月のびすこ文庫棚の目玉は、何といっても、「暮しの手帖」特集です。ダダン!

主に70年代(第2世紀)のものを取り揃えております。私は、暮しの手帖の、特に第2世紀が大好きなのです。今見ると、毎号、毎号、めちゃくちゃシュールで面白くて、パラパラめくる度に、爆笑してしまいます。各メーカーの電化製品を徹底的に使い比べて、最終的には、けちょんけちょんに言ったり、子供の運動靴をこれまた徹底的に比べて(実際に履いて比べるんですよ)、どこのメーカーのものが1番!と言い切ったり。こんなの今やったら、許されないですよね。これは時代のせいなのか、広告を入れない、という暮しの手帖のスタンスがなせる技なのか。そのほか、紙面で紹介されているファッションや、お料理も、切り口がこれまた面白くて。パラパラ立ち読みするだけでもいいので、是非一度覗いてみてください^^






そして、目玉の2つ目は、びすこ文庫の現代女性作家2大推し、“川上未映子&西加奈子”特集。じゃじゃん!

お二人とも、関西出身の作家さんで年齢も30代半ばと同じくらい。大阪弁による小説もありますし、それが読みにくいな~と感じる方は、標準語で書かれた小説から入るのも手かもしれません。また小説やエッセイ集だけでなく、特集記事が組まれた雑誌なども揃えています。それぞれの方の手に取りやすいものから、まずはお二人の魅力に触れていただきたいと思います。こちらも是非!












その他にも、“珠玉のエッセイ”特集や、リトルプレスも少しあります。

エッセイの方は、名作と呼ばれる渋いものから、気軽に読んで笑えるものまで、こちらも、手に取りやすいものからどうぞ。















ではでは、8月のびすこ文庫棚の始まりです。
どうぞワールドエンズガーデンさん共々、ご贔屓に。
(8月4日(日)はお昼過ぎから、お店番もします。)
よろしくお願いいたします。

*びすこの読書ノート*
恐竜の飼いかた教えます」 ロバート・マッシュ(著)、別役実(訳) 平凡社  1986 

恐竜好きには、たまりません。動物園に行ってサイを見ると、どうしてもトリケラトプスに見えて、興奮しまくる私にはうってつけの本です。タイトルで既にやられました。中身も、本当に真面目に、様々な種類の恐竜の飼い方が解説されており、超・超シュール。最近、自分がシュールなものに惹かれると気付きました。今では、新版も出ているようですが、私はこの写真のバージョンの方が圧倒的に好きです。
そっかぁ、プテラノドンは、飼うには適さないのかぁ、残念。


2013年7月25日木曜日

カフェで古本市のタイトル決定!! 

神戸岡本のFARM HOUSE CAFEで、9月9日~18日、に開催される古本市+α のタイトルがやっとやっと決定しました!!
その名も

『びすことあなたの A(art)B(book)C(cafe)
~神戸古本市 & こしょこしょ展~ @FARM HOUSE CAFE』!!

古本市と、『本、絵本、童話』をテーマにしたイラスト企画展をカフェで同時開催することから、このタイトル。しおみちひろ画伯本当にありがとう!!びすこを全面に出していただいて、気恥ずかしい気持ちもありますが、主催するからには頑張ります!!

その他、ブックイベントもひとつふたつ、計画中ですので、決定次第お知らせしますね。

イベント詳細は こちら ↓ 

神戸(ゆかり)の古本屋さんによる古本市を、神戸・岡本のFARM HOUSE CAFEにて開催します!!

神戸らしく、ちょっとおしゃれに、ワイン箱での古本市です。
 

日程: 9月9日(月)~9月18日(水) *12日(木)、14日(土)はお休み
時間: 月~金 14:00~20:00* (9日、10日、11日、13日、17日、18日) 
      日・祝  13:00~20:00  (15日、16日)
                       *時間変更ご注意ください (7/27追記)
場所: FARM HOUSE CAFE (阪急岡本駅 北改札すぐのお家カフェ) 
参加店は、選りすぐりの神戸の古本屋さん、下記 6店舗です !!
・エメラルド・ブックス(西元町)  http://emeraldbooks.blog.fc2.com/
・トンカ書店(元町) http://www.tonkabooks.com/
・ハニカムブックス(元町) http://honeybooks.exblog.jp/
・ワールド・エンズ・ガーデン(王子公園) http://www.worldendsgarden.com/
・blackbird books (神戸ご出身) http://blackbirdbooks.jp/
・びすこ文庫 (岡本) http://www.biscobunco.com/
<五十音順、敬称略>

主に、古本市メインの情報になっておりますが、企画展の方は、しおみちひろ画伯に全面的にお任せということで^^;
いずれにしても、盛りだくさんな楽しいイベントになること間違いなしです。
みなさん、読書の秋 9月は、神戸ですよ!!

古本市に関するお問い合わせは、mail : info@biscobunco.com びすこ文庫まで。

*びすこ文庫の読書ノート*
「本屋図鑑」 得地直美/本屋図鑑編集部 夏葉社 2013
“本屋は友人であり、家族である”

素晴らしいの一言につきます。これほど、本好きを喜ばせてくれる本はないでしょう。
ぱらぱらとめくってまず驚かされるのが、そのイラストの緻密さと数の多さ。46都道府県すべての本屋さんが紹介されていて、その1件1件のイラストが描かれているのです。それぞれの本屋さんの紹介にも、執筆者の島田さん・空犬さんの本屋に対する愛情があふれています。何度もうるうる来ました。
通読して思ったのは、大きな本屋さんも好きですが、やっぱり町の本屋さんっていいなぁ、なくならないで欲しいなぁ、ということ。そのために何ができるのか、真剣に考えなければいけないと思いました。
イラストを描かれた得地直美さんの画集としても楽しめる、まさに図鑑と呼ぶにふさわしい名著です。

p.s. 最後にある「本屋図鑑 旅の記録」のコメントに、何度も吹き出しました。

2013年7月22日月曜日

神戸・古本屋めぐり with 画伯

本日は、しおみちひろ画伯を連れて、神戸の古本屋さん巡りをしてきました。画伯は、Artnの表紙も飾った今大注目のイラスト作家さんです。



まず元町のハニカムブックスさんで、乙女な本&雑貨を堪能し、西元町のエメラルドブックスさんで、おっしゃれ~な空間を満喫し、トンカ書店さんで大爆笑した後、ホームのワールドエンズガーデンさんへ戻ってまいりました。それぞれの店主さんにも画伯の素晴らしさを知ってもらえて、楽しく有意義な1日でした。画伯からも、「古本屋の店主さんというのは、こんなにも感じの良い人たちばかりなんですか?」とのお言葉をいただきました。そうなんです。本当にみなさん、温かく良い人たちばかりなんですねぇ、なぜか。

上記4店は、全て9月の“CAFE de 古本市 in 神戸(仮)”(9/9~18)にご参加いただける素敵な本屋さんばかりです。そして、現在はオンラインショップをされている、神戸ご出身のblack bird booksさんもめちゃくちゃカッコイイ本屋さんです。しおみ画伯のご協力を受けて、期間中にイラスト企画展を同時開催予定!限定スイーツの構想も固まりつつあり、その他のブックイベントも計画中で、なかなか盛りだくさんな楽しいイベントになりそうです^^

しかし、イベント名には、いつまで(仮)が付き続けるのだろう^^;
ウィットに富んだ素敵なタイトルが、舞い降りてくることを祈ります。

*びすこの読書ノート*
「第2図書係補佐」 又吉直樹 幻冬舎よしもと文庫 2011
“僕の役割は本の解説や批評ではありません。僕にそんな能力はありません。(中略)
 だから僕は自分の生活の傍らに常に本という存在があることを書こうと思いました。本を読んだから思いだせたこと。本を読んだから思い付いたこと。本を読んだから救われたこと。”

本好き芸人として知られているピースの又吉さんですが、この本を読んで一気にファンになりました。お笑い自体はあまり見たことがないのですが^^;
まず、目次で取り上げられた本のラインナップを見ただけで、この人は本当に本が好きなんだ、これまで沢山沢山本を読んできた人なんだ、ということが分かります。
そして本文を読み進めれば、この人の人生は常に本と一緒にあり、本によって救われ続けてきた人なんだ、と感じます。
本の内容とは、ほとんど関係のない話ばかりが書かれていると思いきや、最終的にはその本が読みたくなってしまうのだから不思議です。
又吉さんのエッセイ集としても充分楽しめ、しかも本好きになる、楽しくもじ~んとする1冊です。




 



2013年7月19日金曜日

宝探し@口笛文庫

今日は一日中、本の整理をしていて、やっと目処がついてきたな~と思っていたのに、夕方行った六甲の口笛文庫さんで、また何十冊も買ってしまった。
あそこは本当に宝の山ですよ。みなさんご存じとは思いますが。
本の山をかき分けかき分け、尽きぬ宝の山に狂喜乱舞しますよ。

10分くらいでこんなに買い込んでしまった

もちろんお店には、これまで何度も訪れていたけれど、今日初めて店主さんにご挨拶できて、嬉しかった。8月1日からの「さんちか古書大即売会」に、今回も出店されるそうで、楽しみだなぁ。元町のトンカ書店さんも出店されることだし、また大人買いしてしまいそうな予感です。

近所に口笛文庫があって、本当に良かった。


*びすこの読書ノート*
「となり町戦争」 三崎亜記 集英社文庫 2006
“戦争は、日常と切り離された対極にあるのではなく、日常の延長線上にあるのだ。”

う~む。唸った。様々なことを考えさせられ、うまく文章にまとめられない。
「ある日、突然にとなり町との戦争がはじまった。」という非日常でありながら、「だが、銃声も聞こえず、目に見える流血もなく、人々は平穏な日常を送っていた。」と、戦争中であるという実感を得られない主人公。主人公と同じように、読んでいる間、ずっと感じ続けたこの違和感はなんだろう。
私と同様、戦争を知らない世代である三崎さんがこの小説を書いたことに、また考えさせられた。いくらテレビやインターネットで、世界のどこかで行われている戦争のことを知っても、人ごととしか思えない私たち。
“めぐり巡って、あなたは誰かの死に手を貸しているのかもしれませんよ。要は、それを自覚しているか、していないかの差だけです。”
そうなのか。そうなんだろうか。いくら考えても答えは出ない。




2013年7月18日木曜日

夏葉社のあの方が!

昨日の、ワールドエンズガーデンさんでの店番終了後、店内でくつろいでいたところ、まさかのあの方が来店されました。そう一人出版社で、素晴らしい本を次々世に送り出されている夏葉社の島田さんです。まさかまさかの出会いに、感激しているところ、まだ本屋さんに並ぶ前の夏葉社・新刊「本屋図鑑」の見本を見せていただき、さらに感激!
「島田さんにお会いすると、ご本人のファンになってしまいますよ」と聞いていましたが、まさにその通り、その謙虚で柔らかな物腰に、私も一瞬でファンになってしまいました。一人出版社のご苦労や、「本屋図鑑」制作の裏話なども聞くことができ、本当に嬉しい出会いでした。

そして、 「本屋図鑑」。素晴らしい本です。島田さんご本人が、47都道府県すべての本屋さんをめぐり、その際撮られた写真をもとに、全店、写真ではなくイラストでの紹介なのです。本屋さんへの愛情たっぷりの文章と、緻密で温かいイラストに、1ページ1ページ、じ~んとしてしまう本です。これだけの思いのこもった本に、心動かされないわけがない。絶対に売れます!
来週初めには、ワールドエンズガーデンさんにも並ぶそうなので、是非お手に取ってみてください。早いもの順ですよ!!









そして、こんな素晴らしいお話の後になんですが、ワールドエンズガーデン店内の“びすこ文庫棚”も、日々、地味~に入れ替え、追加してます。本屋図鑑のついでにでも、覗いてやってくださいm_ _m

 
 

*びすこの読書ノート*
ヘビとトカゲ きょうからともだち 」 ジョイ カウリー (), ガヴィン ビショップ (イラスト),もりうち すみこ (翻訳) アリス館 2011

これ、児童書と思って、あなどってはいけません。大人こそ読むべき本なのかも。ヘビとトカゲの友情物語15篇が収められているのですが、1篇1篇、考えさせられます。そのうちの1篇 “おみせ はじめます”では、商売というものの根本について、思いを馳せました。その商売をやってる本人が楽しまなくちゃお客様が楽しんでくれるわけがない。そんな当たり前のことに気付かされ、どれだけ経営的に苦しかろうが、忘れちゃいけないことだと、自戒の念も込め、心に刻みました。


2013年7月16日火曜日

びすこの真相

どうして「びすこ文庫」なんですか?
聞かれる質問のうち、ダントツの1位がこれです。
「(お菓子の)ビスコが好きなんですか?」
というのが、大方の予想。
惜しい!お菓子のビスコは、合っているけど、それが理由ではないんです。

正解は、↓これです。



なんだ、やっぱりビスコじゃん、とお思いのあなた。より正確に言うと、↓これです。



そう、お菓子の方ではなく、“ビスコ坊や”の方です。
ついこないだまで、↑こんな感じでした。ベリーショートで、メガネなし。
今でも、メガネをはずして、説明すると、だいたいの方に、「あ~」と納得していただけます。
今まで一人も、「えー、全然違う!」と言った方はいません。
でも、これ喜んでいいのかどうか。
だってビスコ坊やですよ?男だし、子供ですよ?
「でも、かわいいじゃないですか~」と、優しい皆さまは慰めてくれます。
その“でも”の部分が気になるけど、
「そっか、かわいいし、いいのか」と思うようにしています。

ちなみに、似ていると言われるのは、あくまで現在の5代目(!) ビスコ坊やの方ですよ。

決して、↓の初代 ビスコ坊やや、




↓の2代目ビスコ坊や




では、ありません。
初代や、2代目は、もはや坊やにも見えないし。

ということで、グリコさんとは、何の関係もありませんが、素敵なキャラクターを生み出していただいて、ありがとうございます!
ビスコがなければ、びすこ文庫もあり得ませんでしたm_ _m

参考文献:ビスコの歴史
http://www.ezaki-glico.net/bisco/biscoboy.html


*びすこの読書ノート*
「泣きっ面にマリ」 夏木マリ 講談社 2008
“とりあえず、よく食べられて、よく眠れて、心と体が健康ならば、人間、やり直しなんていくらでも利くんだから。”

寄せられた人生相談を、夏木マリさんが、バッサバッサと斬りまくります。身も蓋もない斬り方が、痛快です。はっきりバッサリ斬るのですが、でも、その根底にはマリさんの愛情を感じます。これだけ正直に回答してくれる人は、逆に身近にはいないのではないでしょうか?でも、私、相談する勇気ないなぁ。

2013年7月15日月曜日

ふろ本市@錦湯 入浴御礼

昨日の第2回ふろ本市@錦湯、いろいろな意味で、すごかったなぁ。
噂には聞いていたけれど、びすこ文庫は初出店で、お風呂屋さんで古本市?番台ライブ?なにそれ!と、ワクワクドキドキしながら、当日を迎えたのでした。

錦湯に到着して、出店場所として選んだのが、ここ↓。 ジェットバス付き!

使用前

使用後

他の一箱古本市に比べ、予想以上に場が広く、使いこなせていない感が。。。


こちらは、豪快なレイアウトの、ガケ書房さんのスペース↓ 美しい。




そして、他にも、浴場↓




脱衣場↓




番台 ↓



と、それはそれは、シュールな異空間が出来上がっておりました。

そして、毎回出店する度に思うのが(といいつつまだ2度目ですが^^;)、そこでしか出会えなかったであろう奇跡的な出会いの数々。
「まるで自分の本棚を見ているみたい」と、一人で5冊も6冊も購入してくださったお客様。
たまたま来てくださったpoetry reading group ななつきぐもさんと、意外な共通点を発見、今度は神戸で一緒にイベントしましょう!と盛り上がったり。
憧れのガケ書房、山下さん(笑)とも、たっぷりお話できました。
他にも沢山の方との再会や、新しく出会った店主さん達などなど、ここには書き切れないほど、素敵な出会いの数々でした。
飲食で出店されていたお店も、どれも本当に美味しかったです!激うま&レアなアイスバーガーや、美味しいタルトなど、お腹も満たされた1日でした。
昨日も、かなりの雨が降ったり止んだりの1日でしたが、そんな中、あれだけのお客さんが足を運んでくださったことに、感謝感激です。

イベント終了後、錦湯のお母さんと、じっくりお話できたのも嬉しかったなぁ。銭湯を営業されていたころのそれはそれは大変な御経験の数々。銭湯のバックヤード(?)も見せていただいた。膨大な数のバルブや、器具。これらをすべて管理していたなんて、ハンパない。私たち若輩者には、想像も付かないほどの、様々なご苦労をされたのだろうと、時間の重みを感じました。

その後の打ち上げでは、本と飲食の出店者さん入り乱れての大宴会(?)。楽しかった~。
私はキリンフリーで酔っぱらってしまい、早めの退場で失礼いたしました(笑)

最後になりましたが、汗びっしょりで走りまわっていた、主催の古書ダンデライオン・中村さんと、お会いすることはできませんでしたが、100000tアローントコさん、素敵なイベントを本当に本当にありがとうございました!そして、お疲れさまでした!!

主催の古書ダンデライオンさんのブログ、ツイッターまとめはこちら↓
http://oldbookdandelion.blog108.fc2.com/blog-entry-377.html
http://togetter.com/li/536648

*びすこの読書ノート*
「泥酔懺悔」 西 加奈子, 山崎 ナオコーラ, 角田 光代 ほか  筑摩書房 2012

この本を選んだのは、決して昨日の宴会に参加した方へのあてつけではありませんよ(笑)。
しかし、このタイトルすごいですね。タイトルから予想できる通り、お酒を飲んだ時の失敗談について、いろいろな作家さんが書いたエッセイ集です。なんでこう、お酒の席での話って、後から聞くと、面白いんでしょうね。その時は、迷惑な人でしかないのに。。
この本を手に取った一番の理由は、大好きな作家さんである西加奈子さんのエッセイが読みたかったからですが、西さんはかなりお酒がお好きなようで。私は、ほとんど飲めないので、西さんとお酒の席で一緒になったら、ついていけるかなぁ、楽しくお話できるかなぁ、と全く実現の可能性もないのに、心配してしまいました。
酒飲みの方だけじゃなく、下戸の作家さんのエッセイもバランス良く入っているので、お酒が好きな方も、そうでない方も、楽しめるエッセイ集です。


2013年7月7日日曜日

びすこ文庫の棚@ワールドエンズガーデン

本日は、王子公園の古本屋ワールドエンズガーデンさんで、午後から店番をさせていただきました。お越しいただいたみなさま、ありがとうございました!ぎこちない対応ですいません。。。

店主さんは、摩耶山ブックカフェに1日限定の、青空本屋さんをされていたのです。暑い中、お疲れさまでした~

そして密かに、ワールドエンズガーデンさんの店内に、“びすこ文庫の棚”を置いていただいてます!

















 今は、プチ “動物の本” フェアや、プチ “旅の本” フェアな棚など出来てます。ワールドエンズガーデンさんにお越しの方は、チラ見してやってください。よろしくお願いしますm_ _m
















今回、棚を置かせていただいて痛感したのは、本棚作り・本の見せ方の難しさです。昨日、一部納品させていただいた際には、どれだけやっても納得のいく棚が作れず。。。本日も、かなり本の入れ替えや、追加をしましたが、まだまだ進化途中です。どうか温かい目で見守ってやってください^^;
こんな難しい棚作りを、広い店内で、何十倍もの本に対してされている、本屋の諸先輩方、改めて尊敬します。すごいことだなぁ。


*びすこの読書ノート*
「ザ・万字固め」 万城目学 ミシマ社 2013

この人の作品を読むと、毎回思うのが、「なんでこそんなに面白いの?」。
「鴨川ホルモー」や「プリンセス・トヨトミ」などの小説しかり、この「ザ・万字固め」のようなエッセイしかり。
帯に「エッセイをこえた超エッセイ本」とあったけれど、まさにその通り、エッセイも一本一本の構想が練りに練られ、作品として完成しています。なりより、めっちゃおもろい。
万城目さんの小説は、「そんな突拍子もない設定、どうやったら思いつくん?!」と、いつも不思議でならなかったのですが、こういう事を日々考えてるのね~、と少し納得しました。
そしてこのエッセイでも、衝撃の展開のラストは、読んだ人だけのお楽しみです。