●『旅する力―深夜特急ノート』 沢木耕太郎(新潮社)
学生時代、沢木さんの「深夜特急」シリーズをバイブルのように読んでいた世代としては、目次を見ているだけでも、感慨深いものがあります。私が大学生のころは、周りの友達はみんな「深夜特急」を読んでいたものですが、いまどきの大学生に聞いても、その名前すら知らない人が多くて、時の流れを感じます。
本って、その時、読んでいた自分とシンクロして、深いところで記憶に残っていますよね。びすこ文庫では、その他にも、旅の本や、沢木さんの本を、たくさんご用意しておりますので、ぜひお手に取ってみてください。
●『仕事文脈 vol.3』 タバブックス (古本ではなく、新刊のリトルプレスです。)
びすこ文庫で一番人気のリトルプレス、『仕事文脈』の最新号vol.3が届きました。
http://biscobunco.blogspot.jp/2013/11/vol3.html
今号の特集は、「女と仕事」。ふつうに仕事をしていくのが難しすぎるのはなぜか。気になる働き方や、仕事との付き合い方の様々な話のほか、注目の書き手によるコラムやマンガも収録、前号より大幅にページ数を増やしての登場です。
そして密かに人気を呼んでいる、makomoさんのイラストによる表紙。前号の「山さすり係」ちゃんに続いて、今号の表紙は、「丸砂山ながめ係」ちゃんです(笑)。この絶妙なセンス、どうですか?makomo節健在で、嬉しくなります。一人でにやにや表紙を眺めてます。
もちろん好評の前号、『仕事文脈 vol.2』(特集:地方と仕事)も、引き続きお求めいただけます。
兵庫県で『仕事文脈』を購入できるのは、びすこ文庫だけですので、是非^^。
●『らんぷと水鉄砲』安野光雅、三木卓(新潮文庫)
幼いころのたのしかった日を思い出させる品々、初めて出会ってもなぜか懐かしい気持ちを起こさせるものたちを、せめて絵に描きとめて残しておきたいと、一枚一枚に心をこめた画文集。
安野さんの精緻な絵が、72枚も描かれているとっても贅沢な一冊です(絶版本)。
●『田宮模型の仕事』田宮俊作(文春文庫)
世界一の模型メーカー、タミヤの現社長が綴る涙と笑いの奮戦記。
模型に凄まじいまでの情熱を傾ける姿勢が、タミヤを世界のトップメーカーにしたんですね。模型作りが好きな方にも、模型なんて触ったこともない、という方にも、模型の世界の魅力・奥深さを教えてくれる1冊です。
●『ほしいものはなんですか?』益田ミリ(ミシマ社)
このタイトルの問いかけに、すぐに答えられる人って、なかなかいないんじゃないでしょうか。
益田さんの作品には、いつも胸をぐっとワシ掴みにされます。全編マンガなので短時間で読めるのですが、読み終わった後も、ずっといろいろな問いが頭の中に渦まいています。
それにしても、子どもの一言ってすごいなぁ。大人がどれだけ考えても気づかないことに、気づかせてくれます。
●『東京の空の下 オムレツのにおいは流れる』石井好子(河出文庫)
“食”に関するエッセイが好きです。文字を読むだけでは、その料理を味わえるわけでもないのに、なぜか惹かれるのです。本来は、味覚と嗅覚を駆使して味わうものを、視覚だけで、それも写真やイラストなしの文字だけで味わうというのは、考えてみるととっても不思議な行為ですね。
『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』に引き続き、素晴らしい描写力は健在。食べることの歓びがあふれる素敵な一冊です。
その他にも、いろいろと入荷しておりますので、岡本へお越しの際には、お立ち寄りいただければ幸いです。
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