西加奈子と地元の本屋 380円(税込) 140B
A5判・無線綴じ、32ページ
編者:大阪の本屋発行委員会
発刊:2014年6月13日
先日、当店での座談会イベントにもお越しくださった、西加奈子さんをフューチャーした本が発行されると聞き、居ても立ってもいられず、早速入荷しました。
この本の編者は、「大阪の本屋発行委員会」。大阪で働く書店員、取次会社、編集者など、様々な有志が集まって発足された委員会です。そんな「大阪の本屋実行委員会」が、西加奈子さんの小説『円卓』が原作の映画『円卓 こっこ、ひと夏のイマジン』が公開されるのを機に作成したのが、この『西加奈子と地元の本屋』。企画・編集・執筆すべてを、大阪の本屋発行委員会がされたそうです。すごい情熱!
内容はというと、先日スタンダードブックストア心斎橋店で開催された「書店員ナイト」での西加奈子さんと津村記久子さんとの対談に始まり、大阪の各エリアの書店での特徴ある売れ筋を紹介した「なぜかウチでは売れるこの本」や、大阪出身の作家が書く小説について書店員が語り尽くす座談会、果ては大阪のカリスマ書店員・百々さんによる「西加奈子“一家”に接近」の記まで、こんな薄い本によくここまで盛り込めたなという程、密度の濃い一冊です。
書店員ナイトでのお二人の対談は、私も実際に聞いていましたが、本当に面白い内容で、会場は何度も爆笑の渦、しかもただ面白いだけでなく、津村さんからは「すべての場所が、誰かにとってのローカル」との名言が飛び出したりと、素晴らしい対談でした。誌面では、その時の模様が余すところなく伝えられています。また「なぜかウチでは売れるこの本」では、エリア毎、しかも同じ大阪内のそれ程離れていない書店であっても、売れ筋の特徴はかなり違うことが窺え、それこそネットではなく、リアル書店を訪れる醍醐味ではないか、と感じました。
とにかく、この本の作成にかかわった沢山の方々の、本や書店や地元に対する愛情のたっぷりつまった1冊です。西加奈子さんのファンであってもなくても、いやむしろ西さんのファンでない人にこそ読んで欲しいと思います。
この内容と密度で税込380円は、安すぎです!
みなさん、ぜひお手に取って見てください。
(西さんと津村さんの著作を集めたコーナーも、設置中です。)
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〈誌面内容〉
1 お互いに認め合う大阪出身の作家による、
電車の中で読むのはお薦めできない対談
「大阪を書くのは、ほんまはしんどい」か? 西加奈子×津村記久子
〜書店員による書店員のためのイベント「書店員ナイト」特別対談を収録〜
40エリアの店には40種類の「売れ筋」がある
なんでこの本、ウチでは売れるんでしょ?
3 地元作家をもっと売りたい書店員たちの、
本音とタテマエが飛び交う覆面座談会
本に“大阪らしさ”なんかいらん?
4 全国にその名が轟くカリスマ書店員が
西加奈子の家族に接近……実録ルポ
いつかは跨ぐぞ! 西加奈子宅の敷居
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